曇りの日は、晴れの日より紫外線が多い!? BEAUTY COLUMN Vol.1

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ギラギラした日差しが照りつける日は、少しでも日差しを避けようと、みなさんしっかりとUVケアをしますよね。それに比べて、どんよりと厚い雲に覆われて、日差しを感じない日は、今日はまぁいいや、とUVケアを怠っていませんか?
気象庁のHPに紫外線量は「快晴の時に比べると、うす曇りの場合は約80~90%、くもりの場合は約60%、雨の場合は約30%の量になります。」とあります。しかし!「雲の間から太陽が出ている場合には、雲からの散乱光が加わるため快晴の時よりも多い紫外線が観測されることがあります。」とあります。なんと、晴れている日より曇りの日の方がしっかりとUVケアをする必要があるのです。曇りの日は晴れの日に比べてUV-B波こそ減少していますが、UV-A波の量はほとんど変わりません。UV-A波は、皮膚に届く紫外線量の実に約95%を占めていて、長い時間をかけ、気付かない間に肌に悪影響を及ぼすお肌を老化させる原因そのものです。
紫外線=太陽光と思われている方が多いですが、紫外線は目には見えません。目に見えて熱さを感じる光へのケアだけでは、光老化は防げないのです。

怖いのはどっち? 紫外線A波(UVA)or B波(UVB)?

 

日やけ止めを選ぶときに、SPF35とかSPF50などの記載されている数値を見て購入しますよね?でもそれだけでは危険です。

紫外線には波長の長い方から、紫外線A波(UVA)、紫外線B波(UVB)、紫外線C波(UVC)とあり、肌がヒリヒリ赤くなって(サンバーン)、シミやそばかす、皮膚癌の原因にもなるのが紫外線B波(UV-B)。これは直射日光に当たらなければある程度防げます。
ところが、直射日光に当たらなくても、じんわり肌の奥で肌老化を進めるのが紫外線A波(UV-A)。A波は曇もガラスも通過するので、曇りの日も雨の日も、また家に居ても浴びる危険性が強いのです。しかも、肌に届いたA波は表皮を通過して真皮に届きます。真皮の約70%はコラーゲン。コラーゲンが破壊され、しわやたるみの原因になります。肌細胞を深く傷つけ、気が付かないうちに肌の奥で悪影響を及ぼす怖い紫外線なのです。
しかも、紫外線B波は5~8月がピークで冬にはガクッと減るのに対して、A波は4~8月がピークで、それ以外でもピーク時の1/2以上の量があるので年間を通してケアすることが大事です。


日やけ止めにはこの2つの紫外線に対する能力を表す数値が表示されています。

SPF・・・紫外線B波を防ぐ能力。数値が高いほど防御する力が大きいです。
PA・・・紫外線A波を能力。+の数で表しています。
PA+・・・UV-Aに防止効果がある
PA++・・・UV-Aに防止効果がかなりある
PA+++・・・UV-Aに防止効果が非常にある
PA++++・・・UV-Aに防止効果が極めて高い
SPFの数値だけではなく、このPAの値を確認して選ぶようにしましょう。
10年前より紫外線量は多くなっている。

10年後の肌が楽しみになる。

1、2ヶ月使って「あまり変わらなかったから」と止めてしまわれる方がいらっしゃいます。とても残念です。化粧品ジプシーが一番損をするからです。
私たちの肌は、残念ながら1ヶ月や2ヶ月で劇的に変わることは有りません。私たちは日々老化しています。
スキンケアは、毎日の積み重ねが何よりも大切。
広告の女優さんがステキ、ネットの口コミがよかった、何となくよさそう、と選ぶのではなく、成分や内容で選ばなければいけないのです!! すぐに結果が出るものではないけれど、正しいお手入れを続けていれば、必ず望む結果がついてくると思います。ここで重要なことは、「お肌に合った」「本当に品質の良い物」です。

界面活性剤について

さて、界面活性剤についてですね。
界面活性剤は、油と水の両方の性質を持った物質です。水となじむ部分と、油になじむ部分の二つの成分がくっ付いています。たとえば石鹸は、油を落として水にも溶ける。これは石鹸が界面活性剤を成分としているからです。
乳液やクリームの場合には、違う使われ方をします。乳液などは油分と水分で構成されていますが、油と水が分離してしまわないように、均一な状態にするために使うんですね。そして、肌の表面で弾かれてしまわないよう、角質層に浸透させる役割も持っています。
昔は非常に有害な物質が使われていたのは事実ですが、現在では研究も進み、皮膚への影響がより少ない界面活性剤が開発されています。グリセリンや糖類・アミノ酸などをベースに開発された界面活性剤もありますね。むしろ、昔のままの製法でクリームや乳液を作る技術しかないメーカーの方が、何も進歩していない訳ですから、より怖いという事になります。
「無添加」とは、旧厚生省によって定められた表示指定成分(102種)が含まれていない化粧品を言います。
現在では取り決めが変わりましたので、指定成分という言葉はなくなりましたが、現在でも「無添加」という表現が使われているケースがあります。
ただ、現在でもあえて「無添加」という表現を使うメーカーの姿勢は、果たしてどうなのか…と思うこともあります。旧表示指定成分でなくても、肌にとって負担の大きい成分は存在しますから。
くれぐれも、「界面活性剤は肌に悪い」というような、単純な宣伝文句に踊らされないよう、がんばってコスメを学びましょう!